伝統をたずねて

会津塗

小山 織氏
小山 織(こやま おり)
インテリア スタイリスト

都区内に唯一残る造り酒屋の長女として生まれる。早稲田大学文学部卒業。雑誌編集部勤務の後、フリーランスのインテリアスタイリストとして、雑誌、広告のインテリアテーマのスタイリングや執筆を手がける。日本の伝統的な生活文化に造詣が深く、機能的で美しい伝統の逸品を現代の暮らしに生かす提案を続けている。著書に「和の雑貨」「引出物」「小山織の和の雑貨とインテリア」(以上マガジンハウス)「職人気質をひとつ」(NHK出版)。近著に「INSPIRED SHAPES」(講談社インターナショナル)などがある。

卓上型鯉のぼり「悠々」

■鉄錆絵立雛(台付)
外観は鉄錆で梅に鶯の文様で渋く、内絵は華やかな朱色に富士山と帆掛け船が描かれた江戸時代のお椀を再現した後初めて制作した立雛。
男雛 高さ8.8cm・女雛 高さ8.5cm・台 幅12.5×奥行7.8×高さ0.7cm 非売品

漆なのに鋳物の鉄肌の風合いを思わせる会津塗鉄錆絵(てつさびえ)の立雛。季節の室礼(しつらい)や自身のためという大人の雛飾りにふさわしい侘びた風情に惹かれます。

生漆に砥の粉を加えた錆漆を塗り、さらに錆漆で梅や鶯を筒描きするのが鉄錆絵。多彩な加飾技法を持つ会津塗は、室町時代に会津藩主が漆を植樹し塗料としての漆の生産を奨励し、後に時の藩主が近江から職人を招き漆芸技術の普及を図り漆器制作を藩の産業に。京蒔絵の技法も取り入れた華やかな作風で、江戸時代には国内のみならず海外へ輸出を試みるまでに発展。明治維新の混乱を乗り越えて、現在では古典的な器から現代の生活様式に合う様々なものが制作されています。

鉄錆塗の立雛を制作するのは会津若松市の老舗 鈴木屋利兵衛。江戸時代、漆の販売から始め漆器問屋に移行。代々産地振興に尽力し、六代目没後、妻の鈴木幹子さんと七代目 万里子さんの母娘が創業以来の重厚な土蔵造りの店舗を切り盛りしています。かつて幹子さんは江戸時代に作られた會津絵のお椀に出会い、その美しさに心を打たれました。會津絵や鉄錆絵の器は明治維新後しばらくして姿を消してしまったもの。古い器や資料の収集を始め、若手時代に手掛けた経験を持つ職人さんを探し、試行錯誤を重ねて失われていた美の再現に成功。立雛を独自に制作し反響を呼びました。その一方で古典文様をモチーフにしたオリジナルデザインにも意欲的。

「會津絵や鉄錆絵は会津にとって大切なもの。美しい存在を幻のままにしてはいけないという思いで制作してきました。また、現代の食卓や服飾に抵抗なく生かせるオリエンタル感覚の制作も広げていきたいと思っています」と万里子さん。母娘の発想から作られる品々は、たおやかな優しいニュアンス。ほかにはない感覚は貴重です。

和紙クッション

■鉄錆絵立雛 特大(台付)
筒描きの梅の花はレリーフのようにも見え、幹に施された螺鈿が美しい。技巧を凝らした鉄錆絵や會津絵の器は武家で使われていたもの。
男雛 高さ20.5cm・女雛 高さ19cm・台 幅18×奥行14×高さ0.5cm ¥50,000

和紙クッション

■會津絵ワインカップ 小 ペア
由緒ある文様が描かれた伝統の華やかな會津絵をモチーフにしたオリジナルデザイン。
各 口径4.5×高さ9.2cm ¥15,000

和紙角座

■奏楽文蓋物
正倉院文様をモチーフにしたオリジナルデザイン。小さなお菓子の器や大切な小物の収納に。
直径9.5×高さ7cm ¥15,000

和紙クッション

■會津絵雛(台付)
松竹梅や破魔矢など縁起物の文様を描いた伝統的な會津絵をモチーフにしたオリジナルデザイン。
男雛 高さ5.5cm・女雛 高さ5.0cm・台 幅12.5×奥行7.8×高さ0.7cm ¥15,000

和紙角座

■ミニブローチ
中央上から時計回りに 奏楽文、會津絵、華文、花喰鳥の黒、朱、中心は緑。正倉院文様などをモチーフにしたオリエンタル調デザイン。
各 直径2.3×金具を含む高さ1.5cm 各 ¥2,500

お問い合わせは 「漆器と民芸 鈴木屋利兵衛」
電話 0242-22-0151 http://suzukiyarihei.com
在庫がない場合は制作期間を要しますが受注制作します。

※価格はすべて税別価格です。

2018 vol.32