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生薬のはなし

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生薬について

自然界にある植物や動物、鉱物のなかで、なんらかの薬効を持っているとして、長い間利用されてきたものを生薬(しょうやく)と呼んでいます。生薬は変質しないように乾燥したり、使いやすいように大きさをそろえたり、形を整えるなど簡単な加工をしたのち、薬として用いられます。

おだやかに作用を発揮する生薬

医食同源という言葉がありますが、生薬は、食品とオーバーラップしているものが沢山あります。長芋は食品ですが、これを使いやすい大きさにそろえ乾燥したものは山薬(さんやく)という生薬になります。この他、シソの葉、ショウガ、ナツメの実などは紫蘇葉(しそよう)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)といった生薬として頻繁に使われています。動物由来の烏賊骨(うぞっこつ:イカの骨)、鉱物の石膏など食品とはかけ離れたものもありますが、生薬は、単一成分の合成薬と違い、一般に効きめがおだやかで、安心して利用できるものが多く、少しの経験があれば自分で利用法をコントロールするなど自己治療(セルフメディケーション)には最適の薬といえます。