中東情勢の緊張が続き、原油価格が高騰し、高い物価がさらに高くなりそうなのに、経済状況が不安定なため、実質賃金は5年連続のマイナスとなりそう。特に年金世帯は、「マクロ経済スライド」という物価が上がっても年金額がそれほど上がらない実質目減りのシステムがあるので、ますます生活が苦しくなりそうです。
高齢者は、若い人とちがって働いてどんどん稼ぐというのはなかなか難しい。
だとすれば、眠っている預貯金や満期の保険などがないか調べてみましょう。
子供の給食費の支払いに使っていた通帳や、進学のために積み立てはじめてそのままになっている保険など、もらい忘れているお金が見つかるかもしれません。
実は、意外と多くの人がもらい忘れているのが、企業年金です。

先日、ある雑誌に「企業年金もらい忘れていませんか?」という記事を書いたら、読者の方から、「年7万円の企業年金がもらえるようになりました」とお礼の電話をいただきました。
企業年金というのは、企業が独自に公的年金に上乗せしている年金で、10年間支払わなければもらえない公的年金と違って、働いている会社に企業年金があれば、多くの場合たとえ1カ月の加入でも、一生涯もらえる年金です。
ところが、この企業年金をもらっていない人が、なんと現在100万人以上います。
なぜ、こんなことが起きているのかといえばさまざまなケースが考えられますが、多いと思われるのが、苗字や住所が変わっていて請求通知が届かず宙ぶらりんの状況になっているケースです。
たとえば、若い頃デパートなどに勤めていたけれど、結婚をして退職し、苗字も住所も変わってしまい、しかも何十年も経ってしまうと、自分が勤めていた会社に企業年金があったことさえ忘れている。また、貯金のように自分が積み立てていたものではなく会社が保険料を払ってくれているので、加入していたという意識さえない人が多いようです。
企業年金のなかで大きな割合を占める厚生年金基金は、60歳になってはじめて支給されますが、請求しないともらえません。
退職時に厚生年金の「加算年金」を一時金で受け取っているので、それで終わりだと思っている人もいるようです。また、会社が倒産して無くなってしまったので企業年金ももらえないと思っている人もいるようです。
ただ、会社が倒産しても、会社の厚生年金基金が解散してしまっていても、積み立てた企業年金は企業年金連合会に移管されているので、請求をすればもらえます。

零細企業では企業年金がない場合もありますが、中小企業、大手企業では、社員の福利厚生のために企業年金に加入しているところは少なくありません。「そういえば、腰掛け程度だったけれど、結婚するまで大きな会社でOLをしていたわ」という人は、勤めていた会社に電話し、企業年金の有無を尋ねてみましょう。
10年以上前に退職している人は、企業年金そのものを企業年金連合会が預かっていることが多いため、ここのホームページで自分から調べてみるのもいいでしょう。
(https://www.pfa.or.jp/nenkin/callcenter/index.html)
電話での問い合わせは、企業年金コールセンター TEL:0570‒02‒2666へ。
もし、見つけたら、3万円でも4万円でも、手続きしてもらいましょう。物価値上がりの足しになるはずです。
