物価が、驚くほど上がっています。そんな中、ご家庭で賞味期限切れの食品などを廃棄していませんか?
実は日本で、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」と呼ばれる食料は年間472万トンで、毎日大型トラック(10トン車)約1300台分になります。このうち、家庭の「食品ロス」が236万トン(2022年農林水産省調べ)。
この「食品ロス」をなくせば、家計の節約にもなるし、これをゴミとして燃やさないことで二酸化炭素の発生を減らし、地球温暖化の対策にもなります。
では、家庭でできる「食品ロス」を防ぐ方法には、どんなものがあるでしょうか。
冷蔵庫にまだあるものを二重に買ってしまうのは「食品ロス」のモト。買い物前には、冷蔵庫の中身をチェックする。
いちいちチェックするのが面倒だという人は、冷蔵庫を開けて、携帯電話で冷蔵庫の中を撮っておきましょう。買い物をしながらこれを見れば、冷蔵庫にまだ何が残っているかがわかります。
もし、写真を見ても奥に何が入っているかわからないような冷蔵庫なら、買い物に行く必要なし。あるものでチャーハンやカレーなどをつくれるはず。買い物は、冷蔵庫がスカスカになってからと決めておく。
「ドギーバッグ」とは、注文したのに食べ切れなかった料理を持ち帰る袋。アメリカや中国などでは、食べ切れなかった料理を「ドギーバッグ」に入れて持ち帰る習慣が浸透しています。日本でも店によっては持ち帰れるところもあります。
季節の野菜など、安い時にたくさん買ったものは、インターネットなどを見ると保存方法があります。また、野菜などは、皮から尻尾まで使い切って食べる。そのために便利なのがネット上のレシピ。上手に食べ切る調理法を見つけましょう。
魚や野菜など、市場に出荷されるときに規格外だと、廃棄されます。こうしたものが、道の駅や農協、漁協の直売所で販売されています。味は変わらず価格は安いので、こうしたものを活用しましょう。
「1個100円のリンゴが、5個で400円」などというのを見ると、ついつい買いたくなります。でも、安いからとたくさん買っても、ぜんぶ食べ切れずに腐らせたり賞味期限切れにしてしまっては、そのほうがもったいない。
食品には、「消費期限」と「賞味期限」が表示されていますが、「消費期限」とは、その日が過ぎたら食べられない期限。「賞味期限」はおいしく食べられる目安。ですから、「賞味期限」を過ぎたからといって、すぐ捨てるのはもったいないかも。
たくさんもらって、自宅だけで食べ切れないものは、親戚や近所の友人に「おすそ分け」しましょう。
相手も、お返しに「おすそ分け」してくれると、モノを無駄にしなくていいし、お財布にも優しい。
しかも、こうしたやり取りでコミュニケーションが深められれば、さまざまな場面で助け合える仲間ができます。